【決定版】株式会社登記を自力で行うための指南

ECサイトを立ち上げたので、株式会社を登記しました。Googleで調べ、全て自力でやりました。分かった事は会社登記情報は多数ネット上にあるが、本当に自力でやりたい人にとっては分かり難いと言うことです。

ネット情報は業者や役所が書いているものが殆どで、当然ながらバイアスが掛かっています。よって、情報は有ることは有るのですが、分散していたり、繋ぎの情報が無かったりで分かり難いと言うことです。

分かってしまえば決して難しくはありません。本当に自分でやりたい人に取って有益となるような決定版を書いてみようと思います。

1.株式会社の登記手続きと費用の全貌

一切のバイアスを排除して、必要な手続きを淡々と書いてみます。但し、印紙税4万円が不要となる電子定款手続きを前提とします。
  1. 定款を作成(4~5ページのWORD文書)【0円】
  2. 定款を提出する公証人役場を決める【0円】
  3. 公証人役場に電話し、定款をチェックして貰う【0円】
  4. 法務省の登記・供託オンライン申請システムから申請用総合ソフトとPDF署名プラグインをダウンロード【0円】
  5. ACROBATにてマイナンバーカードの電子証明書付き電子定款(PDF形式)を作成【0円】
  6. 申請用総合ソフトにて、電子定款をアップロード【0円】
  7. 公証人役場に電話で電子申請したことを連絡【0円】
  8. 公証人役場から準備完了の連絡【0円】
  9. 公証人役場に本人確認書類(運転免許証等)を持参し、手数料支払い、定款の入手【手数料50,000円、定款発行料300円】
  10. 実印とする会社印を作成【5000円】
  11. 資本金を銀行口座に振込み、通帳コピーを取る【0円】
  12. 資本金の払込証明書(1~2ページのWORD文書)を作成【0円】
  13. 発起人の決定書(1~2ページのWORD文書)を作成【0円】
  14. 発起人の印鑑証明書を取る【300円×N人】
  15. 就任承諾書(1~2ページのWORD文書)を作成【0円】
  16. 株式会社設立登記申請書(1~2ページのWORD文書)の作成
  17. 印鑑届出書(1ページのWORD文書)を作成【0円】
  18. 登録免許税分の収入印紙をA4用紙に貼り付け【150,000円】
  19. 登記すべき事項を保存したファイルを作成【0円】
  20. 登記申請用書類一式を綴じる【0円】
  21. 管轄の法務局へ提出(電子申請は中途半端なので出向く)(【0円】
  22. 登記完了の連絡後(数日後)、登記簿謄本の取得【500円】
  23. 会社の銀行口座を開設し、資本金を振替【0円】
  24. 開業届を管轄の税務署へ届ける【0円】

必要な合計額は合算すると、20万円+約1万円です。

2.ネットで情報が氾濫している理由

先の23項目を説明する前に、何故、ネット情報は分かり難いのかを考察します。

1)法務省、公証人役場が無関心

車検と同様、一般人が自力で行うことを積極推進していない。よって、情報提供が全く不十分。

役所の縦割りが効率化を阻害しており、複数機関の23項目ものステップを踏まないと完結しない。仕組み、組織が国民、顧客志向となっていない。

2)業者は自分よりの情報提供

役所が非効率であるところを業者が埋めてくれているので、ある意味、感謝すべきである。しかし、業者はビジネスであり、自力でやるより業者に任せてくれた方が早くて安いとPRすることとなる。具体的な業者の遡及ポイントは以下である。

  • 自力の電子申請は難し過ぎて無理だが、任せてくれれば、40,000円分を浮かせられ、手数料を払っても安くなる。
  • 仮に自力で電子申請やると、専用ソフトやICカードリーダーを購入したりで、40、000円より高くついてしまう。結局、非効率となる。
  • 開業後の税理士コンサルをセット契約してくれれば、大幅値引きする。タダでも良い。

嘘では無いし、助かっている人も多いと思うが、本当に自力でやろうと考える人にはノイズとなる。本当は役所がやるべき仕事であると思うが、残念ながら出来ていない。

3.項目に沿って詳細説明

ⅰ)電子定款